Saturday, June 24, 2006

2006.6.10 新しい杯が届いた

注文していた備前焼の杯が届いた。梱包は至極丁寧。

そっくりそのまま保存したくなってしまう。桐の箱を

開けるときの高揚感は久々の感覚だった。杯は想像より

口径が大きく雄大な印象。酒を注いで口に運んでみると、意外と

バランスをとるのが難しい。こんな平べったい外見だが

扱う上でセンターの意識が喚起される。ワイングラスなどとは

まったく対照的な造形だが、十全に持ち・注ぎ・口に運び

中の酒を存分に味わいつくす上で要求される扱い様は

かなり相通ずるのかもしれない。


「いい道具」の条件とは何であろうか。

それを手にする持ち主の感覚が鈍い・低い状態でも

自らの機能を発揮してみせる懐の深さか、

あるいは下手な扱いをすれば後ろ足で蹴りつけるように

持ち主に惨めさを味わせるが相応の感性と気合で臨めば

それに応えてくれるような、持ち主の感覚を高めることを

要求するが如き厳しさか。否、導く優しさというべきか。

それに沿ってこそ味わえる悦楽というもの、それを味合わせて

くれるモノはこの世に確かに存在する。

自分が鈍いままでは元も子もないのだが。

2006.6.08 六月の名古屋

二ヶ月ぶり?の名古屋行き。出かける前にアマゾンから本が届いた。

「スプーと死者の森のおばあちゃん-スプーの日記-」と

折方デザイン研究所「折る、送る」、「むすぶ」。

とくに前者二冊はいい本である。ここ数日浮かれて

買い物しすぎの様な気もするが、これはいい買い物と思える。

お出かけにはスプーの日記を持参していくことにした。

大須の番てに直行したが店内の照明はついてるものの

鍵がかかってる・・・電話しとけばよかった。

大須商店街をぶらぶらして後また来てみよう。

先日気になるサンダルがあった店、Masterpieceに入ってみた。

件のサンダル、ブランド名は「KEEN」。スタッフの方の話では
ヨットマンがヨットのデッキ上で履くための製品だとか。
スリップオンと鼻緒形シューズ形それぞれいい感じだ。爪先が
しっかりガードされる造形が何よりいい。
ソールも幅広で親指部分も余裕があり、いわゆるゲタ足対応。
自分の子供のころにもっとこうしたタイプの靴が多くあれば、、、。

初めてこの製品を見た時、「和バイカープロジェクト」の中のひとつ
”鼻緒ブーツ”のアイデアが蘇ったのだ。要はブーツのアッパーが
着脱可能で、アッパーを外すと中は鼻緒形の
サンダルになってるというものだ。
まず手始めとして、このKEENのサンダルないしシューズに
レガースを装着してみるか・・靴は無理でも
レガース・シフトガードなら何とか作れるかも。
その前にまず免許取得-バイク購入が先だよな・・・。
今回はスリッポンのサンダルを購入。

番てに再び出向く。まだ鍵が・・・今度は何度か入ったことのある

イタリアンスタイルのバールで時間を潰す。スプーの日記を読破。

ドレミカフェもそうだったがこのスプーの物語も
”実社会的リアリズム”が溢れている。ファンタジーとは
「都合の良い夢物語」では断じてない。それはこの世界の本質を
よりシンプルかつ鮮やかに映し出す為の鏡のようなものではないか。
実社会の中で生きていく上で、理想・希望(あるいは甘え・エゴetc)と
非情なる現実との折り合いがつけられずもがきあえぐ、きっと
だれもが人生で遭遇する困難をこの物語は真正面から取り上げている。

俺は・・それを乗り越えることを諦めた、のだろうか。
まだ己の中で整理できていない。


三度目の正直でやっと番ての若旦那に会えた。東京・渋谷の展示会も

うまくいったそうだ。品揃えをみると下駄雪駄鼻緒、履物関係

が多く展示されていた。手拭の新作三種もいい。その中から

赤x黒の達磨柄を一本、注文していた晒と合わせて購入。

LAXで今日履いてるのと同型のカーゴパンツが

また売っていたので迷わず一本購入。その後栄まで

徒歩で移動、PARCOでTシャツ三枚購入。

今日の買い物リストはコンプリート出来た。

2006.4.23 また買ってしまった中華鍋

中華鍋と中華おたま、中華がえしを買ってきた。

鉄製の調理器具ってなんかいい。

ただ誤算がひとつ・・半球型の中華鍋とまったいらの

電気コンロではあまり相性がよろしくない。

ごく狭い部分だけ熱せられる状態になるので、鍋全体を

高熱に保って一気に調理する中華鍋の持ち味が

あまり出せない。おまけに柄の重さで安定しないし・・・まあ

それなりに使えるので大きな問題ではないが。

ケンタロウの料理本と食材も一緒に買った。

「普通に誰でも買える食材で、うまいものを作る」の

コンセプトを貫いてる感じがいい。文章もリズムと

躍動感があり、この人文才もある。

帰ってから目玉焼き丼を作った。目玉焼きなんてしたのは

何年ぶりだろう。

焼き・炒め系はあっというまにできるね。

2006.4.21 今月の名古屋

名古屋に出向くため早起きするつもりが、結局12時過ぎになってしまった。それから

入浴洗濯して靴を洗って部屋も掃除してごみ出して、部屋を出たのが15時。

図書館に本を返すのは明日にしよう・・・

そして電車に乗ったら今度は方向をまちがえて

垂井駅で名古屋方面に乗り換え。

これでまた40分ロス。

それでも垂井の景観はすこぶる良かった。虹まで見れた。

名古屋では久々に大須から廻ることにした。「番て」では若旦那に

新作の鯉口シャツを薦められる。

独特なペンシルストライプにボタンは竹の削り出し!
仕立てもいい!確かにいい!

次回の入荷は未定とのことで、五分ほど考え込んだ末に購入。

何だか若旦那の意の儘になってる俺。もしかして

ぼろい客になってる?まあいいよね。

これで鯉口はブルーと縦縞黒の二枚になったな。この夏はこれらが
メインになりそう。

その後栄のPARCOへ。OCTOPUSARMYでTシャツとタンクトップを

一枚づつ、CA4LAでネイビーブルーのヘンプの帽子を買う。いずれも

鯉口と合わせたとこをイメージして選んだ。

LoFTにも行きたいと思っていたが今回は見合わせることにした。

アップルストアに立ち寄るとMASAkingという人が

デジタルパーカッション・ローランド製デジタルドラム・
VJ用ソフト+コントロールパネル等々を駆使しての

パフォーマンスをやってた。機材(製品)の宣伝・実演の要素も

大きいように感じたが、演奏もお見事。

自分も何かやりたくなってきた。そういえばBIGHIPがもうすぐ

来るんだよな・・・やっぱ観に来たいな・・・。

帰宅してから親子丼(そろそろ飽きてきた。新しいメニューを

ものにしなくては)を用意し、買ってきた 炭酸水で

「白川郷 上澄み」を割って食前酒にした。この状態で

やっと呑めるものになった。

ストレートでは甘すぎてとても飲めたものではない。

何だか疲れたのでこのへんでおしまい。

2006.4.20 光

NTTから電話あり。光回線の工事予定日は来月・・・寝ぼけてたので覚えてない。

申し込んで五ヶ月かかったのか・・・。

2006.4.10 レイセン

吉田商店のご主人が教えてくださった斉藤酒店で購入した玉泉堂の「酉豊 泉」四種類あったうち

下から二番目の値段のを一升瓶で購入。帰宅して早速呑んでみる。

結構甘口かな?舌のど真ん中に味の要素がどーんと乗っかってくる印象。

もしかしたら冷より燗のほうがいいのかな?

しかしながら・・・やっぱり「白川郷が一番」と心の何処かで思っている。

何事も「初めて」触れたものがその後のすべての基準になるものなのだなあと

思いつつ、これからも新しい岐阜の酒をもとめていくのさ。

Monday, June 05, 2006

ヒョータン男ふたり 2006.4.09

養老公園に再びいくことにした。

前々から欲しかった瓢箪を買うのと、もちろん新しい地酒を見つけるのだ!

さすがに今回はチャリはやめて(はじめて養老公園に行った時はママチャリで

往復五時間かかった)レンタカーで。幸いクレカの使える

トヨタ系列の店を近所で発見し一日レンタル。次からもここで決まり。

あっちのレンタカー屋はもううんざり。

久々の運転で浮かれつつ向かう。公園へつづく坂の麓の瓢箪屋に入ってみたら

店は開いてるのに誰もいない!売り物もそのままでなんとも無用心。

どーなってるの?


しょうがないので坂の上の養老公園内を散策していると





瓢箪を奥にならべている店を見つけた。自ら栽培・収穫・製作すべて

なさっているというご主人にいろいろ話を聞くことができた。



一番の情報は「瓢箪を容器として使うのはお勧めしません」。

!!!瓢箪に酒を詰めて持ち出すのが夢だったんですけど・・・

「はっきり申し上げて、衛生的とは言い難いんですわ。この外皮から中の種を

取り出すのに、上の細い口から水を注いで一度中で腐敗させるんですな。

それからどろどろの状態に なった中身を注ぎ出し養老の清流で

洗浄・消毒・乾燥といくんですが、乾燥させたあとの瓢箪に水もんをいれると

最初に腐敗させた時の臭いがでるんですわ。

それに使った後の洗浄や乾燥も、小さい口がひとつだけの

この構造ですからあまり思うようにはいきません。

それに酒などいれると甘い匂いで虫が寄ってきたり・・・。」

「毎日半年・一年使い続けるなんてなら件の腐敗臭も

しなくなるでしょうけど、そうでないなら不便なだけのものですよ。

思うに昔は”割れない携帯できる容器”がこれ以外無かったのと、酒なども

当時はそれほど良いものが無かったので使ってる人も

気にしなかったんじゃないでしょうか。」

「結局は私もうちのお客さんも、飾りもんとおもってますから。」うーんそうですか・・・。


随分といろいろ話してくだすったこのご主人、「しんどい割りにはそれほど

もうからん 商売ですわ」と自嘲気味に仰っておられたが、それでも

瓢箪が好きで堪らないっぽい。

棚に並べられた瓢箪をみると、何も塗られていない

自然な風合いのものだけけある。

「これも私のポリシーでして。よく人工の漆に似たものを塗っちゃったり

たまに金箔を貼ったりもするようですけどやっぱり自然の儘が一番ですわ。」

「これは売りもんと別ですけど」と取り出して見せてくれた瓢箪は棚のそれらより

もっと濃い、渋い風合いであった。

「手の脂と時間だけでこれだけの風合いになります。」

瓢箪が経年変化を楽しめるものだったとはついぞ知らなかった。 まるで

皮革の世界である。

私が岐阜の酒を探している旨を話すと、有名な玉泉堂の

れいせん(変換できん。酉豊 泉 こんな字)を扱う地元の酒屋さんを

地図まで書いて教えてくださった。感謝。



帰りに車で麓の瓢箪やの前を通ったら、明かりがついてて

お婆さんが中で腰掛けていてつい苦笑してしまった。

これも縁というものかしら。

花見 2006.4.03

図書館で日本酒に関する本を探す。選んだのは

ジョン・ゴントナー「日本人も知らない日本酒の話」、と

尾瀬あきら「知識ゼロからの日本酒入門」。

どちらも楽しんで読ませることに徹底しているのが好印象。

帰りに澤田やで白川郷のささにごりと緑瓶のにごり酒を

買い込んで帰宅。ちゃんこ鍋をつくり、二百八十八夜の残りと

白川郷で美味しく平らげる。

日が暮れてからささにごりとぐい呑み片手に花見に行く。

川のすぐそばまでおりて桜を見上げながら一杯・・・

こんなに幸せでいいのかしら。まあいいよね。

2006.4.02

今日の休みは塒でおとなしくしていることにした。

地酒への関心が益々募ってきている。澤田やが

休みだったので別の店へ。

今日の酒は「二百八十八夜」。生酒と記載されていたが

その高く立ち上る香りは白川郷を上回る。

ただ飲んだあと胸・腹が重たくなるような・・・。まあ気にしない。

この調子で岐阜の酒をどんどん発掘するのだ!

2006.3.01

三輪酒造の濁り酒「白川郷 出来たて」がコンビニに入荷されていた。

もちろん購入。もうただただ旨い!

手製の親子丼とともにいただく。うーん幸せ。一升瓶で売ってないものか。

札幌から離れRANBANの珈琲も飲めなくなって久しいが、代わりに

この素晴しい酒に出会えた。

2006.2.19

久々に名古屋へ行った。やはり目的がはっきり(目的地か)しているほうが

有意義な時間が過ごせると再認識。途中立ち寄った雑貨屋で

置いてあった鼻緒型のサンダルを見てひらめくものがあった。

永く放置していた「ある計画」に再び意を向けるきっかけとなった。

ビジネスにすることを考えるより、まず俺自身が楽しむために

それを形にしてみよう。それがなにより先決だ。