Monday, June 05, 2006

ヒョータン男ふたり 2006.4.09

養老公園に再びいくことにした。

前々から欲しかった瓢箪を買うのと、もちろん新しい地酒を見つけるのだ!

さすがに今回はチャリはやめて(はじめて養老公園に行った時はママチャリで

往復五時間かかった)レンタカーで。幸いクレカの使える

トヨタ系列の店を近所で発見し一日レンタル。次からもここで決まり。

あっちのレンタカー屋はもううんざり。

久々の運転で浮かれつつ向かう。公園へつづく坂の麓の瓢箪屋に入ってみたら

店は開いてるのに誰もいない!売り物もそのままでなんとも無用心。

どーなってるの?


しょうがないので坂の上の養老公園内を散策していると





瓢箪を奥にならべている店を見つけた。自ら栽培・収穫・製作すべて

なさっているというご主人にいろいろ話を聞くことができた。



一番の情報は「瓢箪を容器として使うのはお勧めしません」。

!!!瓢箪に酒を詰めて持ち出すのが夢だったんですけど・・・

「はっきり申し上げて、衛生的とは言い難いんですわ。この外皮から中の種を

取り出すのに、上の細い口から水を注いで一度中で腐敗させるんですな。

それからどろどろの状態に なった中身を注ぎ出し養老の清流で

洗浄・消毒・乾燥といくんですが、乾燥させたあとの瓢箪に水もんをいれると

最初に腐敗させた時の臭いがでるんですわ。

それに使った後の洗浄や乾燥も、小さい口がひとつだけの

この構造ですからあまり思うようにはいきません。

それに酒などいれると甘い匂いで虫が寄ってきたり・・・。」

「毎日半年・一年使い続けるなんてなら件の腐敗臭も

しなくなるでしょうけど、そうでないなら不便なだけのものですよ。

思うに昔は”割れない携帯できる容器”がこれ以外無かったのと、酒なども

当時はそれほど良いものが無かったので使ってる人も

気にしなかったんじゃないでしょうか。」

「結局は私もうちのお客さんも、飾りもんとおもってますから。」うーんそうですか・・・。


随分といろいろ話してくだすったこのご主人、「しんどい割りにはそれほど

もうからん 商売ですわ」と自嘲気味に仰っておられたが、それでも

瓢箪が好きで堪らないっぽい。

棚に並べられた瓢箪をみると、何も塗られていない

自然な風合いのものだけけある。

「これも私のポリシーでして。よく人工の漆に似たものを塗っちゃったり

たまに金箔を貼ったりもするようですけどやっぱり自然の儘が一番ですわ。」

「これは売りもんと別ですけど」と取り出して見せてくれた瓢箪は棚のそれらより

もっと濃い、渋い風合いであった。

「手の脂と時間だけでこれだけの風合いになります。」

瓢箪が経年変化を楽しめるものだったとはついぞ知らなかった。 まるで

皮革の世界である。

私が岐阜の酒を探している旨を話すと、有名な玉泉堂の

れいせん(変換できん。酉豊 泉 こんな字)を扱う地元の酒屋さんを

地図まで書いて教えてくださった。感謝。



帰りに車で麓の瓢箪やの前を通ったら、明かりがついてて

お婆さんが中で腰掛けていてつい苦笑してしまった。

これも縁というものかしら。

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